雑誌「ルカ」No5(3月10日発売)作品掲載
2月のある日、ルカ編集部さんからのメールが突然にやってきました。「クリエーターがデザインする松花堂弁当の企画があり、松花堂弁当の上(!)に乗る程度のボリュームで立体物を彫ることは出来ませんか?・・・」と。
 
<松花堂の上に乗る>ってどういうこと??? 
 
いただいたデザイン画には、弁当箱の上に極彩色の龍のような鯉のような迫力のある生き物が乗っかっていました。(詳しくはルカNo5をご覧下さい) デザインしているのは有名なグラフィックアーティストの田名網敬一さん。
 
編集部さんとの打ち合わせのすえ、スイカを使い、色は緑・白・赤の三色とする。田名網さんのデザインをイメージとしたカービング作品を作る。ということで、不思議な生き物を彫ってみました。

緑の皮の部分を多く残すとツルリとした感じで立体感がなくなり、深く彫っていくと赤と白だけになりインパクトに欠けてしまう。この立体感と色のバランスを考えながらの製作。田名網さんのデザインはグワっとした迫力があるですが、ちょっとフワフワと空を飛ぶような飄々としたお魚(?)をナイフで生み出しました。
 
これまで彫ったことのないタイプの作品でしたので、デザインをスイカにのせて行く過程も、彫り方を考える過程も、とても刺激的で、得難い経験となりました。
製作後の世間話のような会話から素晴らしい文章を作りだして下さった橋場一男編集長、美しい写真を撮って下さった十亀雅仁さん、「この企画はカービングで!」と発案して下さった岡崎エミ副編集長、お世話になりました!

撮影までの空き時間に予備のスイカにバラを彫ったところ、
帰りには受付脇に飾られていました。

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